愛知県豊田市は１２日、３０代女性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。市などによると女性は、感染が判明した後に「ウイルスをばらまく」などと言って同県蒲郡市内の複数の飲食店を訪れていた５０代男性と店で接触していた。

　　◇　　◇

　弁護士法人・響の西川研一代表弁護士が１２日、デイリースポーツの取材に対応し、自身の新型コロナウイルス感染を知りながら、飲食店を訪れた５０代男性について「傷害罪に問われる可能性がある」と指摘した。

　西川弁護士は、「直接の因果関係が証明できればという前提ですが」とした上で、「男性が新型コロナウイルス陽性であると知った上で、他人に感染させる意図を持って飲食店を訪問したという証言がある以上、傷害罪は適応されうるでしょう」と分析した。

　また、当該の飲食店が男性を民事で提訴する可能性についても言及し、「男性が入店する段階で、新型コロナウイルスについて明確に発言していれば威力業務妨害、後で判明したとすれば偽計業務妨害が成立する」と解説した。飲食店側が当面の間営業を停止せざるを得ない状況に追い込まれたり、従業員全員の検査や店内の消毒が必要とされたりするケースを挙げ、「相当の損害賠償請求が成立するでしょう」とした。