月組娘役トップ美園さくらが退団会見「珠城さんなくして…」同時退団決意
宝塚歌劇団月組トップ娘役の美園(みその)さくらが24日、兵庫県宝塚市の同劇団で退団会見を行った。来年2月14日の東京宝塚劇場「桜嵐記/Dream Chaser」の千秋楽が最後の舞台に。月組トップスターの珠城(たまき)りょうと同時退団する。
純白のドレスで会見場に現れた美園は、珠城から贈られたという白いイヤリングを光らせた。17日に退団会見を行った珠城から「緊張するけど自分の気持ちを簡潔に伝えたら大丈夫」とレクチャーを受け、この日の会見に臨んだ。
東京都出身の美園は13年4月に首席入団。同年「ベルサイユのばら」で初舞台を踏んだ。14年2月に月組に配属され、18年11月に愛希(まなき)れいかの後任として、珠城の2人目のトップ娘役に就任した。「珠城さんなくして美園さくらはないと断言できるほど、今の私にとって必要不可欠な存在。腕に包まれる瞬間は幸せだなあと思った」と振り返った。
昨年の「I AM FROM AUSTRIA-故郷は甘き調べ-」のエマ・カーター役で「いつ退団しても悔いはない」と思うほどの境地に達したという。年明けに珠城から退団を打ち明けられ「ご一緒させていただきたい。できることなら、私も卒業させていただきたい」と即答。珠城からは「自分の人生なのだから」と翻意を促されたが決意は変わらなかった。
2011年の宝塚音楽学校の合格発表では自分の番号を見落とした。音楽学校からの連絡で、ようやく合格に気づいた。9年前の春を思い出し「あのまま気づいてなかったら、いま何になっているでしょうね」と笑った。今後について聞かれた美園は「目の前の稽古で精いっぱい。わからないというのが正直な気持ち」とした。