テレビ東京 人気ロケ番組が“危機” 小孫社長はテレ東魂に期待
テレビ東京は26日、都内の同局で定例会見を開き、人気ロケ番組の“危機”を明かした。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため「YOUは何しに日本へ?」「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」などのロケに大きな影響が出ている。
来日外国人に密着する「YOU-」について、高野学編成局長は「訪日される外国人が激減しています。ロケもやっていますが、撮れ高がない状況です」と説明。有名タレントと一般人との触れ合いを特徴とする「出川-」や「モヤモヤさまぁ~ず2」はロケ自体が行えていない。
終電を逃した人々の家まで着いていく「家、ついて行ってイイですか?」は、小池百合子都知事による不要不急の外出自粛要請により、今週末のロケを中止する方向。ディレクター約70人がおのおの部隊を結成し、1日10~15隊が街に繰り出す世界最大級のスタッフ陣がストップする。
どれも人気バラエティーとあって厳しい状況だが、小孫茂社長(68)は“テレ東魂”で乗り越える腹づもりだ。これまでも低予算を知恵と工夫で克服してきた社風を最大限に生かし「何か別のものがでてくるんですよ。『YOU』がいなければ、『HER』なのか『HE』なのか。追い込んでいただくといいかもしれません」と、新企画や逆転の発想に期待した。
同局は25日からビルの受付近くにサーモグラフィーを設置。2月から社内にチーム制を敷き、出社と在宅勤務を交互に行ってきたが、27日からさらなる強化を行う。この日午前の会議で、27日から出社するのは全社員の2割強のみと決定。小孫社長は「出社人数をギリギリまで切り詰めて、どこまで今まで通りの番組作りができるかに挑戦していく」と感染防止への強い決意を語った。