NGT裁判、次回4月8日にも和解成立へ…双方が「積極的に検討」

 AKB48グループの運営会社・AKSが、18年12月にNGT48の元メンバーで女優の山口真帆(24)への暴行容疑で逮捕され、不起訴となった男性2人に対して損害賠償を求めた訴訟の弁論準備手続きが27日、新潟地裁で行われ、次回期日の4月8日に、AKSと被告側との和解が成立することが濃厚であることが分かった。

 AKS側の代理人である遠藤和宏弁護士は閉廷後、報道陣の取材に対応。「和解の交渉をさせていただくと同時に、一応、原告と被告双方から証人申請をさせていただいた。証人尋問をして判決に至るという可能性もありますが、裁判外で和解の交渉もさせていただいております」と明かした。

 関係者によると、すでに双方で和解自体にはほぼ合意しており、最終的な詰めの交渉を行っている段階だという。遠藤弁護士も「裁判所から和解の提案があったので、それに従って素案を書いて(被告側に)検討していただいている。(被告側からの)返事はあります」と交渉が進展していることを明言した。

 さらに「和解の話に双方が土俵に乗っているということは、積極的に和解を検討していることの表れにはなる」と、双方が前向きであるということも説明。次回期日までの間が10日ほどしかないことで「ご想像にお任せします、としか言えませんが…」と、和解成立を見越しての日程であることを示唆した。

 今回の訴訟でAKS側は当初、「公開法廷の中で、事実を白日の下にさらす」と宣言していたが、結果としてほぼ公開されないままでの和解となる見込み。これについて遠藤弁護士は「今までの準備書面のやりとりで、被告の主張は出尽くしている。確たる客観的な証拠は出てきてないが、証人尋問をやったからといって出てくるかはわからないし、なるべく争いごとは長く続けるべきではないという考え方もある」と理由を語った。

 加えて「真実発見の見地からは、(山口以外の)他のメンバーが本件には関与していないという、身の潔白が証明できた」と説明。山口への暴行事件に関わったとして警察から事情を聞かれたメンバーもいたことなどから、「メンバーには精神的ショック大きかったし、再出発できないかもというのがあったので…。そこは裁判の意義の一つで、一定の効果はあったのかなと思う」と話した。

 和解成立について、暴行の被害者である山口側に対し、意見を求めるなどの連絡を取ることは「私の立場からは今のところ考えておりません」と遠藤弁護士。今回の訴訟で被告側は当初、暴行の事実についても争う姿勢を見せており、和解決着となれば暴行の事実認定なども明確にならないまま収束を迎えることになるが、遠藤弁護士は「そういう側面はあるが、総合的に判断する」と話すにとどめた。

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