エンタメ業界から期待や戸惑い 緊急事態宣言受け終息へ祈り
舞台やコンサートの中止で大打撃を受けているエンターテインメント業界では6日、緊急事態宣言が新型コロナウイルス感染拡大終息へ効果を発揮するよう期待する声や戸惑う声が聞かれた。
松竹は5月の東京・歌舞伎座での「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」のチケット発売を間近に控え、宣言を踏まえた判断、対応を迫られる。歌舞伎は既に4、5月の地方巡業は取りやめ、4月の都内公演は14日までの中止を発表済み。松竹の関係者は「いいお芝居を届けたい気持ちはある。しかし今は我慢の時なのか…」と絞り出すような声で話した。
日本音楽制作者連盟の金井文幸常務理事は「現状ではコンサートや音楽フェスを開催するのは難しい。開催の方策を模索していた頃とは状況が違う」とした上で「緊急事態宣言が、一日でも早い公演活動の再開につながることを望んでいる」と、発令はやむなしと受け止める。
映画館はこれまで営業を続けてきたが、都内の映画宣伝会社の女性は「映画館へ行くことを後押しするような情報を発信すること自体、はばかられるような雰囲気が生まれている。映画専門のインターネットメディアも劇場公開の新作は紹介しづらくなっているようだ」と声を落とした。