慶大病院 研修医18人集団感染 厳重指示無視40人が集団会食「医療者として許されない行為」
東京・慶応大学病院が、初期臨床研修医に集団感染が発生し、6日段階で18人がPCR検査で陽性となったと発表した。あわせて同病院では全教職員に会食を行わないよう指示していたが、初期臨床研修医のうち約40名がこれに従わず、集団会食していたことも公表した。
同病院は公式HPに6日付で、北川雄光病院長名義で文書を掲載。3月31日に同病院で研修を修了した初期臨床研修医1人がPCR陽性となったため、同病院で研修を受けた初期臨床研修医99名を14日間自宅待機としたところ、6日までに「待機を命じた初期臨床研修医全員にPCR検査を施行したところ、現時点で99名中18名がPCR検査で陽性となり、現在当院入院の上厳重に管理しております」と発表した。
陰性となった研修医も全員14日間の自宅待機を続行しているという。
併せて、接触者調査を進める中で、「初期臨床研修医のうち約40名が集団での会食を行っていたことがわかりました。この事実は、直ちに行政に報告し、すでにその指導の下対策を講じております」と公表した。会食に参加していない初期臨床研修医も陽性となっているという。
同病院は「全ての教職員に対して会食を行わないよう再三再四厳しい注意を行ってまいりました」と説明。毎年恒例の初期臨床研修の修了式を、今年は集合する形では実施せず、その後の懇親会も行わないよう注意喚起を行ってきたとした。
「今回の初期臨床研修医のとった行動は、患者さんを守るべき医療者として許されない行為であり、医師としての自覚が欠如していたと言わざるを得ません。初期臨床研修医の指導を行う大学病院として今回の事案を大変重く受けとめております」と断じて、謝罪。「初期臨床研修医には引き続き厳正な注意と指導を行ってまいります」としている。