アクの強い悪役など名脇役として活躍し、３日に拡張型心筋症のため亡くなった俳優・志賀勝（本名・亀山勝彦）さん（享年７８）の葬儀が７日、京都市内でしめやかに営まれ、約７０人が参列した。斎場の外の桜並木は満開。出棺の際には「ありがとう」「お疲れさま」の声が飛び、桜吹雪が舞う中、ファンら約２０人も見送った。

　東映京都撮影所の大部屋俳優で“結成”された「ピラニア軍団」のメンバー。祭壇には同撮影所で使用する刀などの芝居道具も飾られた。

　ピラニア軍団の一員で、２０１５年５月に解散した「チャンバラトリオ」のメンバー（９４年加入）だった俳優・志茂山高也（７７）は「最後に会ったのは、熊本での地方興行で１０数年前。アドリブで『座頭市』のコントやってたなぁ。ぼくもかっちゃん（勝ちゃん）も酒が好きで、朝まで呑んでね。（コワモテの）役とは違って、心根の優しい男でね。ものすごく繊細で、シャイな男。呑むと饒舌（じょうぜつ）になってね。お酒が強くて。若い時は何でも呑んでたなぁ…よく朝まで呑んだ記憶があります」と振り返り、「ピラニア軍団も、小林稔侍とか片桐竜次とかしかいなくなっちゃって…寂しいです」としんみりと語った。

　志茂山自身はチャンバラトリオも解散し、ここ２、３年は「引退状態ですよ。糖尿病もあるし、腰も悪いし」と苦笑まじりに明かしていた。