志村さん死去後「怖」ツイートが3倍に…「どんな会見よりも大きな影響」

 新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなったタレント・志村けんさん(享年70)の訃報が流れた後、ツイッター上で「怖」という感情を含む投稿(ツイート)が約3倍に急増したことが7日、東大大学院の鳥海不二夫准教授の分析で分かった。「志村さんの死は誰のどんな会見よりも大きな影響があった」と話している。

 中国で新型コロナウイルス感染症が拡大しつつあった1月16日から3月31日まで、日本語でつぶやかれた約2千万件の関連する投稿内容を「怖」「厭」「哀」「喜」など感情ごとに分類して調べた。

 その結果、「怖」の感情を含む投稿は3月20日に約5%だったが、志村さんが29日に死去したニュースが広まった30日には約15%に増えた。「コロナの怖さを改めて志村さんが教えてくれました」「コロナ怖すぎる」などの投稿があった。「新型コロナウイルス発生以来これほど急に増えたことはない」(鳥海准教授)という。

 東京都の小池百合子知事が志村さんの死を「最後の功績」と発言し批判の声が出たが、鳥海准教授は「100万の統計データよりも有名人の死という一つの物語が人々の行動を変えることがある」と指摘した。

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