「上方漫才大賞」コロナ影響で奨励賞・新人賞選考が消滅…55回の歴史で初
カンテレ(関西テレビ)は「第55回上方漫才大賞」(11日、後3・00)について、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、11日にオリックス劇場で予定していた公開生放送を中止することを発表した。また、55回の歴史の中で初めて、奨励賞・新人賞の選考も中止に。同候補12組の生出演もなくなり、VTR映像を流すのみに変更。生放送内での“漫才バトル”も消滅した。
奨励賞・新人賞候補として、アインシュタイン、アキナ、見取り図、ギャロップ、からし蓮根ら12組がノミネートされていた。事前に視聴者による一般投票も行われ、奨励賞に2万371票、新人賞に1万4254票が寄せられていたが、幻に。12組による生漫才もなくなり、過去の資料VTRを流すという苦肉の策をとる。
VTR部分以外については、7日に同局で収録を行い、司会の大平サブロー、ラジオ大阪・藤川貴央アナウンサー、カンテレ・関純子アナウンサーが参加。大賞発表の場面も収録されたが、受賞コンビによる恒例の漫才生披露もなしとなった。
「上方漫才大賞」は、上方演芸界で最も長い歴史を持ち、今年で55回目。大賞は演芸評論家・記者らによる審査会を経て、例年通り発表される。奨励賞・新人賞は例年通りなら、一般投票結果を踏まえ、審査会がこの2賞について選考・決定するはずだった。
2002年4月に放送した第37回から毎年司会を務め、番組の顔ともなっているサブローは「関西の人の漫才を好むエネルギーはそう簡単には凹みません。長嶋茂雄さんやないけど、『上方漫才大賞は永久に不滅です』っていうのを声高らかに言いたいです(笑)!」と視聴者にメッセージを送った