奥山プロデューサー、大林監督の遺体と対面「すっきりしたお顔で微笑んでいた」
映画プロデューサーの奥山和由氏(65)が11日、肺がんのため10日に亡くなった大林宣彦監督自宅に弔問に訪れ「気骨であり、ある種の天才であり2度と出てこない人」と偲んだ。
大林監督の遺作「海辺の映画館-キネマの玉手箱」でエグゼクティブ・プロデューサーを務めている奥山氏。すでに自宅から運び出された監督の遺体と対面後、弔問に訪れた。「すっきりとしたお顔でいつものように口が微笑んでいて、『監督!』というと、起き上がるような感じだった」と沈鬱な表情を見せた。
また遺作「海辺の映画館-」は、今日11日に公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響で、公開が延期となっている。「2時間以内にしましょうね!と言っていたんだけど、3時間になってしまった」と奥山氏。「どこを切り取っても細胞が詰まっていて、そこを切っても大出血になってしまうような映画」と遺作を表した。
大林監督は「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」の“尾道3部作”などで知られた。2016年8月にステージ4の肺がんで、余命3か月の宣告を受けていた。葬儀・告別式は家族葬で執り行い、後日お別れの会を行う予定になっている。