テレビ朝日は１２日、報道番組「報道ステーション」（月～金曜、後９・５４）で月～木曜のメインキャスターを務める富川悠太アナウンサー（４３）が新型コロナウイルスに感染したことを発表した。富川アナは体調の異変を感じて１０日に入院。１１日にＰＣＲ検査を受け、陽性反応が出たという。芸能界など著名人にも感染者が相次ぐ中、コロナ禍を報道する側の顔ともいうべきキャスターの感染に、衝撃が広がりそうだ。

　感染拡大が止まらない。視聴者にニュースを伝えるキャスターをも、ついに新型コロナの波が襲った。

　テレ朝によると、富川アナは今月３、４日の朝に３８度の発熱があったが、いずれもすぐ平熱に戻ったため、通常勤務を続行。「報ステ」にも６日から９日まで出演した。

　７日の「報ステ」で小池百合子東京都知事と中継で会話中、たんが絡む場面があった。８日頃から息切れを感じるようになったという。９日も平熱だったが、階段を昇ったりすると息苦しさを感じ、１０日朝も同じ症状が続いたため、都内で入院。ＣＴ検査を受けたところ肺炎の症状があったため、１１日にＰＣＲ検査を受けた結果、陽性と判定された。現在はせき、発熱、倦怠（けんたい）感、味覚・嗅覚の異常などの症状はないという。

　発表を受けて、同局の「サンデーＬＩＶＥ！！」（日曜、前５・５０）で小木逸平アナ（４５）が状況を説明。「富川悠太アナウンサーが新型コロナウイルスに感染したことが確認されました」と伝えた。

　テレ朝は、富川アナと接触のあった番組共演者・スタッフに１２日朝の時点で体調の異変は確認されていないとし、接触したスタッフを自宅待機に。局内の消毒なども行い、保健所と連携しながら感染の拡大防止と出演者、スタッフの安全確保に努めるとした。

　富川アナは、１３日から「報ステ」の出演を見合わせる。共に月～木曜のメインキャスターを務めるフリーアナの徳永有美（４４）は、スタジオ内で距離をとって出演していたが、自宅待機の対象となり、やはり出演を見合わせるもようだ。２人が不在の間のキャスターについて、同局は「まだ決まっていない。検討している段階」としたが、金曜日担当の小木アナ、１０日の同番組に出演した森葉子アナ（３３）が１３日から代役を務めるとみられる。