塚本晋也氏、緊急事態宣言から憲法への「緊急事態条項」盛り込みの気運に危機感
世界的に評価の高い映画監督で、俳優として昨年のNHK大河ドラマ「いだてん」に副島道正役で出演した塚本晋也氏がツイートで、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が今後、憲法に「緊急事態条項」を盛り込む流れになりかねない「危険性」を指摘した。
塚本氏は14日に更新したツイートで、産経新聞社とFNNの合同世論調査で、憲法改正による『緊急事態条項』新設に65・8%が賛意を示したという報道を引用し、「『野火』(※製作、監督、主演した2014年公開の映画)からずっと心配してきたことですが、かなりのところまで来てしまいました」と危機感をつづった。
さらに同氏は「全体意見になっている緊急事態宣言が遅すぎた、ということと、憲法を変えて機能させようとしている緊急事態条項の危険性について語ってくださる識者の方いらっしゃらないでしようか!」と呼びかけた。
今回の緊急事態宣言には強制力に限界があるため、宣言後も経済活動などのため交通機関や街には人があふれている状況から、諸外国並みの権限強化を求める声も出ている。一方、塚本氏の投稿へのリプ欄には「緊急事態条項を盛り込む自民党の改憲素案は、内閣が緊急事態と判断しさえすれば、行政権に加えて立法権を握り、国会を通さずに刑罰を定め、さらに議員の任期をいつまでも伸ばすことができる」などと懸念する声が続いた。