岡江さん死去 専門家は“軽症”から急激に悪化の危険性指摘「本当に怖い病気」
女優でタレントの岡江久美子さんが23日午前5時20分頃、都内の病院で新型コロナウイルスによる肺炎のため、亡くなった。63歳だった。所属事務所が発表した。
岡江さんは3日に発熱。自宅で療養していたが、6日朝に容体が急変し、緊急入院した。その後はICUで人工呼吸器を装着。PCR検査で陽性が判明し、懸命な治療を続けてきたが、力尽きた。
公表はされていなかったが、昨年末に初期の乳がんの手術を受けており、今年1月末から2月半ばまで放射線治療を行っていた。所属事務所は免疫力が低下していたことが重症化した原因ではないか、と指摘した。
いつも明るく元気なイメージだった岡江さん。発熱から3日で容体が急変し、人工呼吸器を装着しても完治には至らなかった。
フジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」に出演した日本集中治療医学会の西田修理事長は「1週間から10日の間に、わりと普通の(症状の)人たちが急に悪くなって、もう息ができない状況になって、口から管を入れて人工呼吸器につながる。さらにそれでもダメでエクモ、という流れにいく人は一気にいく。本当に怖い病気です」と「軽症」とみられた人の容体が急変する危険性を指摘。
「だんだん悪くなるといろいろ準備する時間があるんですけど、急激に悪くなるので、自宅で亡くなったり。少し医療従事者側も油断してると、対応が遅れたりする。相手が感染症ですから、(隔離する)部屋の問題とか、医療従事者側の感染防御のこともあるので、フットワークという点からも、しっかり構えて、悪くなる兆候があったら、最悪の状況を想定してやっていかないと、命が危ないという方が増えるのではないかと思う」と医療従事者側も常に最悪の事態を想定しながら対応する必要性を述べていた。