緊急事態宣言4日に延長決定 5月31日まで…「公園」など一部活動制限緩和も
安倍晋三首相は3日、新型コロナウイルス特別措置法に基づく全国への緊急事態宣言を31日まで延長する意向を固めた。当初期限は6日で、延長幅は25日間。4日に専門家の意見を聞いて正式決定する。医療崩壊を阻止するため、人と人の接触制限の要請を継続。政府は基本的対処方針を改定し、感染が抑制されている地域では外出自粛や施設使用制限の一部を緩和し、社会経済活動を部分容認する方向性を打ち出す。
西村康稔経済再生担当相は会見で、重点的な対策が必要な「特定警戒都道府県」(現在13都道府県)以外の地域(現在34県)では「(行動制限の)一定の緩和が行われる」と明かした。公園や博物館、美術館、図書館への外出は、感染防止策の徹底を前提として全国的に可能とする考えを示した。5月中の感染状況をみて、行動制限のさらなる緩和もあり得ると説明した。
対処方針の改定原案によると、特定警戒都道府県で「人と人の接触8割減」を引き続き目指す。34県では「3密」(密閉、密集、密接)を避ける「新しい生活様式」を身に付けるよう求めた上で、外出や施設使用の制限を緩和した。事業や店舗などの再開に道が開く格好だ。
首相は4日に専門家でつくる諮問委員会から答申を受け、午後の対策本部会合で延長を正式決定する。夕方に記者会見を開く。