吉村知事「PCR増論者は聞いて」検査医師に感染リスク…おおたわ医師の解説紹介
大阪府の吉村洋文知事が8日深夜のツイッター投稿で、「PCR検査をもっと増やせ!という論者に聞いてもらいたい」として、医師でタレントのおおたわ史絵が、検査を行う医師も感染リスクを負うとブログに記していることを伝えた。
吉村知事は「おおたわ医師のこの声を、PCR検査をもっと増やせ!という論者に聞いてもらいたい。検体採取がどれ程大変なことか」と指摘。自身は感染拡大防止のため「大阪はPCR検査数が全国1、2で、僕自身、もっと増やすべきと検査体制強化の考え。ドライブスルー検査も複数箇所で実施している」としたが、「ただ、この声は皆が知るべきだ」と記した。
おおたわはブログで、日本のPCR検査について「なかなか増えていない。あたりまえだ。できる場所が限られている。やる医師が少ない」とつづり、「医療を責めているわけではない。鼻粘液採取の手技をするのは医療従事者自らも感染リスクを負う」と指摘。
「もし感染しても自分は軽症で済むかもしれないが、家族はどうなるだろう?小さい子供、老いた親。ウィルスを持って帰るわけにはいかない。必然的に自宅に帰れず、病院に寝泊りせざるを得なくなる。いつ家族に会えるかわからない」と医療従事者が直面している実情を伝えている。
海外で検査が進む理由に、軍隊の医師の存在があると思うとし、日常的に生物兵器に対する演習として防御服や汚染物の扱いに長けているとする一方、日本では「大多数の医師は防御服を着た事がない」「もとから世界で最も清潔な国のひとつゆえ、疫病対策には重点が置かれていなかった」と説明。
「そんな慣れない彼らが自衛隊の指導のもとに検査を始めている。使命感以外の何者でもない」と伝え、自身は以前の立場なら検査現場に参加したかったが、現在は矯正医療に携わり、刑務所と少年院を勤務地としているため、感染防止のために参加できず、はがゆい思いでいっぱいだとつづっている。