東京高検・黒川検事長宛てにカッターの刃 「国民をなめんじゃねぇ」記述も
東京高検の黒川弘務検事長宛てに、カッターナイフの刃や紙が入った封筒が届いていたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。紙には森友学園問題について書かれ、「次の検事総長だと」「国民をなめんじゃねぇ」との記述もあり、警視庁は脅迫容疑で捜査している。
捜査関係者によると、封筒は13日午後に送達された。刃渡り約7センチの刃1枚と、A4サイズの紙1枚が入っており、森友学園問題を巡り背任や文書改ざんなどの疑いで告発された佐川宣寿元国税庁長官を大阪地検特捜部が不起訴にしたことについて「(黒川検事長が)大阪地検に圧力をかけて不起訴にした」などと印字されていた。
黒川検事長は官邸に近いとされ、検察庁法改正案を巡り渦中の人物となっている。首相官邸が検察幹部人事に介入できることになるとして、改正案には国会内外で反発が強まっている。安倍首相は14日の会見で、三権分立が揺らぐことはないとした上で「内閣、法相が人事を行うのは今までと変わらない。恣意(しい)的な人事が行われることは全くないと断言する」と強調した。