中田宏氏が予測 検察庁法改正案見送りで秋に解散総選挙 キョンキョンが変えた?
衆議院議員と横浜市長を務めた中田宏氏(55)が、政治のキーポイントを解説する「先憂後楽」。今回のテーマは「検察庁法改正案の見送り」です。ツイッターで著名人も参加した抗議運動が起こった末の断念。中田氏は「臨時国会前の解散総選挙」があるかもと大胆予測します。
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検察官の定年延長を可能にする検察庁法改正案の今国会成立が見送られた。女優の小泉今日子ら芸能人も声を上げたツイッターの「#(ハッシュタグ)検察庁法改正案に抗議します」は約500万というムーブメントに。国民の声が官邸にストップをかけさせた。
「新しいですよね。世論の声で法案そのものが止められたことはなかった。また芸能人が声を上げるということが出てくるかもしれない」
そもそもは法改正案に、政府が必要だと判断すれば、幹部の定年を最長3年間延長できるという「特例」を設けようとしたことが反発の原因。「今回の見送りには、2つのボディーブローが効いていた」という。
「1つめはコロナ。諸外国や地方の知事たちと比べ、国民が内閣の対応や判断の遅さを感じていた。もう1つは森友や桜の会の問題。今まで野党の追及は効果がないように見えていたけど、多くが身内で固まる身びいき内閣の印象を持っていた。今回は3度目の正直です」
内閣は秋の臨時国会での成立を目指すとしている。「今までわずか3行だったものを30倍の90行くらいに改正しようとしている。枠を広げたのが失敗。このまま通すのは厳しい。もっとシンプルなものにするしかない」。
今後はどのような筋書きがあり得るのか。
「今回は『誤り』と認めず、とりあえず延長した。でも、同じものを通したら、ものすごいダメージになる」と指摘した上で、安倍政権の秘策として「臨時国会の前に解散総選挙があるかもしれない。そうすれば新たな任期4年で仕切り直すこともできる」と大胆予想した。このタイミングで解散するメリットが2つあるという。
「1つはコロナの影響で経済が悪くなっている。より顕在化した後の方が選挙をやりづらい。もう1つは、コロナ対策の二次補正予算を大盤振る舞いして『これだけ経済対策をやりましたよ』という主張ができる。見送ったのは二次補正予算に集中するため、とも言えるかもしれない」
今後の政局を注視する必要がある。