“土方歳三俳優”栗塚旭、新選組ゆかりの壬生寺に観音像寄贈 「燃えよ剣」で一時代
大ヒット時代劇ドラマ「新選組血風録」(1965年)、「燃えよ剣」(70年)の新選組副長・土方歳三役で一世を風靡した俳優・栗塚旭(83)が、このほど、新選組ゆかりの京都・壬生寺に御影石の観音像を寄贈した。
ニヒルな土方役で一躍スターとなった栗塚は京都・哲学の道に約300坪の自宅を構えていた。その一角に、約50年前「土方役で多くの人を斬ったので、その供養に」と観音像を設置し、大切にしてきた。しかし、一昨年の台風で茶室はつぶれ、母屋も半壊したことから、同じ京都市内の北白川のビルに移住。思い出の品は新居に移したが、観音像はその大きさ故に、旧宅の庭に置いたままだった。
「観音様なので、いつまでもそのままにしておけない」と引っ越し以来、思い悩んでいた。そんな時、同寺で新選組の講演をする機会があり、住職に相談。とんとん拍子で寄贈が決まった。「土方を演じてきた私の観音様なので、壬生寺という場所に収めていただけたのは何より」と、栗塚も頬を緩める。
像は局長・近藤勇の遺髪塔や胸像、局長・芹沢鴨の墓のすぐ側に設置。栗塚も「コロナが収まり、また新選組のファンの方が壬生寺を訪れたときに、観音様も一緒にお参りしていただけたら」と呼びかけた。
4月に新曲「ただそれだけで/My Only Love」をリリースするなど、83歳の今も行動力は健在。「昔は主題歌を歌ったこともあるけど、新しい曲は数十年ぶり」と笑いつつ、見事な歌声も披露している。