大阪・動楽亭が再開 ざこば、あいさつでコロナいじり「わろたらあかん。ツバが飛ぶ」
新型コロナウイルスの感染拡大により、3月11日から休館していた大阪市の寄席・動楽亭が1日、再開した。100人収容可能な会場は、高座から最前列の客席まで3メートルの距離をとって30人定員に変更。37・5度未満の検温をクリアし、マスクを着用した満員30人の観客が入場した。
午後2時開演の昼席では動楽亭席亭の落語家・桂ざこば(72)が再開のあいさつ。「皆さん、お元気でした?大丈夫でっか。わし、(新型コロナウイルスに)感染になって戻って来たいうヤツいてます?」と笑わせた。3月11日から休館し、1度は4月1日の再開が浮上したが消滅した。ざこばは「大変やったな、この2カ月。ずーっと嫁はんと2人だけ。2人でマスクしてテレビ見てもコロナばっかり」と嘆くと、3密に言及。
「窓をあけとかなあかんで、ぎょうさん集まったらあかんで。ちょっと、きょうは入りすぎです。こない入ったらあきまへん」とボケつつ、「けど、上手に離れてますけどね。上手にちゃんとしてます。で、あんまりしゃべらないように。落語家に言うてます。あんまりしゃべるなよと。皆さん、わろたらあきません。ツバが飛びます。絶対笑わないように」とコロナネタで沸かせた。
「なんのこっちゃ分かりません」といいながら、アドレス登録をする『大阪コロナ追跡システム』への登録を要請した。最後は「吉村はんが一生懸命頑張ってはりますわ。おおきにありがとうございました。あとは医療の従事の皆さん方やな。ドクター、介護の皆さん、ありがとうございました」と大阪府知事と医療関係者に感謝。
医療従事者への拍手を促したざこばは「とりあえずこれからは一生懸命落語をやりますんで。明日からまた頑張ってやりますんで、また、いつまでもこの動楽亭をよろしくお願いいたします。笑わないで見て帰って下さい」と呼びかけて締めた。
この日は6人が高座に上がり、2人が噺(はなし)を終えると、換気タイムが設けられた。トリは桂米團治が務めた。
また、動楽亭では6月24日から28日まで生配信で同時進行する落語会「動楽亭リモート寄席」を行う。