人気バンド・サザンオールスターズが、今月２５日のデビュー記念日に無観客有料配信ライブ「サザンオールスターズ　特別ライブ　２０２０『Ｋｅｅｐ　Ｓｍｉｌｉｎ’　～皆さん、ありがとうございます！！～』」を開催することが８日、分かった。会場は地元の神奈川・横浜アリーナ。新型コロナウイルスの影響で困難が続く医療従事者や、音楽業界、スタッフ、そしてファンへ－。サザンを支える全ての人に、「感謝」をテーマにした恩返しのライブを届ける。

　全ての人に“感謝”を伝える日に選んだのはサザンの４２回目となるデビュー記念日。桑田佳祐（６４）は「ひとえにファンの方々をはじめ、私たちミュージシャンの活動を支えてくださっているスタッフの皆様方のおかげです」と改めて感謝を伝えた。

　こんな時だからこそ「ライブがしたい」という桑田の発案で、先月中旬から始動した企画。メンバーもスタッフも初挑戦の「配信」というライブ形式だ。セットや構成、バンド編成は準備中だが、通常のライブに匹敵する規模を想定。時間も２時間半を予定するなど「普段通り」に近いライブを目指して準備を進めている。

　会場の横浜アリーナはカウントダウンライブなど何度も公演を重ねてきた“聖地”。サザンのライブ自体も昨年３～６月に約５５万人を動員した全国ツアー以来、約１年ぶりとなる。より多くの人に届けるべく「ＡＢＥＭＡ」や「ＧＹＡＯ！」など８つの配信メディアから配信するという。

　桑田はコロナ禍で世界中が暗いムードの中、３月に民放１０１局を巻き込んだ「おうちでＲＡＤＩＯ～こんな時こそラジオでＳＭＩＬＥ！～」を放送。５月には「Ｋｅｅｐ　Ｓｍｉｌｉｎ’　～“出来ることから”ちょっとずつ～」を立ち上げ、サザンや桑田ソロのＭＶをＷＥＢでフル公開するなどさまざま取り組みを行ってきた。

　非常事態にも「音楽で何かできることはないか」と模索し続けた桑田は「エンターテインメントの未来に少しでも希望の光を灯せるよう、またファンの皆様やスタッフと一緒に心の底から笑顔になれる日が来ることを願い、精一杯楽しいライブをお届けしたい」と気合十分。

　同ライブの収益の一部は「アミューズ募金」を通して、医療現場などへ寄付される。桑田は“いつも心に音楽を！”を掲げ、「楽しいひとときを、ともに過ごしましょう」と呼びかけた。