北杜夫氏の発明「万能ハガキ」とは…中瀬ゆかり氏「北さんだから許される」

 新潮社出版部長の中瀬ゆかり氏が11日、木曜コメンテーターを務めるTOKYO MXの生番組「5時に夢中!」で、かつて担当した作家・北杜夫氏(1927~2011)のユニークなエピソードを披露した。

 文芸誌「新潮」で北氏の担当をしていた中瀬氏は、「北さんってすごくチャーミングな人で、万能ハガキっていうのを発明して」と、北氏の“発明”を紹介。

 「万能ハガキ」とはハガキに「あけまして」、「ご逝去」、「合格」、「落第」などの色んな項目があり、「あけまして」にマルをつけて下に「おめでとうございます」と書くと年賀状になり、「ご逝去」にマルをつけて下に「お悔やみ申し上げます」と書くとお悔やみ状になる、というもの。

 中瀬氏は「北さんだから許されるっていうか、そんなことが。作家のある種、狂気とチャーミングさ-すごいピュアな方でしたし-を備えていた方でしたね」と、北氏の人柄を振り返っていた。

 北杜夫氏は歌人・斎藤茂吉の次男。「どくとるマンボウ航海記」などのユーモラスなエッセイや、芥川賞を受賞した「夜と霧の隅で」、生家をモデルにした大河小説「楡家の人びと」などで知られる、戦後を代表する作家の1人。

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