久米宏 ラジオレギュラー最終回 アナ人生振り返る「精神はチンピラ」「十分やった」

 フリーアナウンサーの久米宏(75)が27日、パーソナリティーを務めるTBSラジオの冠番組「久米宏 ラジオなんですけど」(土曜、後1・00)の最終回に生出演した。

 2006年10月のスタートから13年9カ月。この日はゲストにタレント・伊集院光が出演した。久米はアナウンサー人生を振り返り「チンピラの精神でいようと思っていた」と、ど真ん中だけでない視点でモノを見る姿勢を貫いたと語り「スタートから13年たったこの番組、(私の)精神はチンピラです」と思いを込めた。

 伊集院も「(テレビ朝日系)『ニュースステーション』では、メインキャスターなのに余計なことを言うんです。でもそれは、ちょっと分かりやすくしたり、理屈じゃないというのを分からせてくれる。それとメインを両立するのは相当ですね」とたたえた。

 久米は「ラジオは面白い。テレビはあまりに見ている方が多すぎる。送り手と見ている人の間に縁を感じにくい」とマスメディアの難しさにも言及。「ラジオってちゃんと聴けば、SNSに比べて起承転結をちゃんとしている。書き出し3行で終わることはない。でもSNSに慣れてる人は、最初だけ聴いてこれはだめだと。日本人はちょっと浅慮になっている。もっと聴いて、飲み込んで反すうして」と力説した。

 伊集院は「久米さん、本当に終わるんですか?ラジオ。しゃべりたいことあるでしょう」と引き留めたが、久米は「この業界に入った時、人に嫌われる覚悟をした。脅迫状もいっぱいいただきましたけど、いくら嫌われても構わないというのは『どうせ俺はチンピラだ』というのがその逃げ道、反論だったんです」ときっぱり。伊集院が「取りあえずお疲れさまでした」とねぎらうと、久米は「これからもTBSラジオをよろしくね」と答えた。

 エンディングで久米は、いつもと変わらず淡々とした軽妙なトークで締めくくった。「僕はアナウンサーとしては実質、1970年から仕事をして、ちょうど50年。これは何て言うか、半世紀ですから。十分やったと言えば十分やった」と感慨深げに振り返った。

 最後に、スタッフへの感謝も口にし「僕は癖がある人間なので、スタッフは苦労したと思います。相当くたびれたと思います。お疲れだったと思います。これでお別れというわけではないです。チャンスがあったらぜひ」と結んだ。

 久米はこの番組の終了で、レギュラー番組がなくなる。

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