ＮＨＫの小野文恵アナウンサー（５２）が２７日、同局のバラエティー「土曜スタジオパーク」に生出演。２０００～１０年まで同番組の司会を務めていた。

　最も印象的な放送回について、００年５月２０日に女優・樹木希林さんをゲストに迎えた時のことを挙げた。マイペースで一切、迎合しない樹木さんのインタビューに、レギュラー陣はタジタジ。私物が入ったカバンを持ったままスタジオに登場した樹木さんに、司会のタレント・見栄晴が「お持ちしましょうか」と声をかけたが「いいえ。自分の物は自分で」と譲らないまま。質問にもほとんど同調してもらえなかった。

　小野アナウンサーは「その時は頭の中が真っ白で、どうしよう、次の質問を早く出さなきゃっていう気持ち。でも今思えば、番組が始まって登場なさる前にも私が『カバンをお預かりしましょうか』って言うと『私は自分の物は私で持ちます』っておっしゃって。テレビに出る用のいでたちではなく、いつもの自分で画面の中にいようとしたんじゃないかなと。貴重な体験だったなと。こういうコロナの時代に、樹木希林さんだったらどうおっしゃったかなと思い出す」と振り返った。

　小野アナウンサーは８月３日付の管理職人事異動で、アナウンス室エグゼクティブ・アナウンサーへの昇格が発表されている。