山本太郎氏、討論会しないテレビ局に疑問…完敗にサバサバ「高かった百合子山」
東京都知事選の投開票が5日に行われ、現職の小池百合子氏(67)が再選を確実にした。れいわ新選組代表の山本太郎氏(45)は、小池氏の当確が出た後、都内で会見を実施。「いや~、強かった。百合子山。高かった~、百合子山。という感想です」と苦笑いを浮かべた。
山本氏は選挙戦において、圧倒的な“1強”と予想された現職の小池氏陣営を「百合子山」と称し、挑戦者としての立場を強調。新型コロナウイルス感染拡大の影響によって「3密」を避けるため、街頭演説の予定を公表しない“ゲリラ作戦”を中心に選挙戦を戦い抜いた。
選挙戦終盤では「ワンチャンある」と手応えも示していたが、現実は厳しかった。実際に挑んだ“百合子山”の高さについて「高い山であるのは間違いないと思っていた。これまで票を捨てる、(選挙に)関心がないという人にどれだけリーチできるのかで大きく変わってくるだろうなと思っていました」としつつ、「しかし、ずいぶん高い山でしたね。銭湯で見る(絵の)山みたいに思ってたんですが、かなり険しい山でしたね」とジョークも交えながら完敗を認めた。
また、選挙戦の戦い方については「コロナ禍において選挙を行うこと自体に無理がある。あまり現実的ではないと思う」とバッサリ。小池氏が街頭演説を一切行わずに完勝したことには「小池さんはこれまでもメディアにはずっと取り上げられ続けている状態でしたので、(自分たちとは)大きな差があった」と説明した。
さらに「公開討論会的なものが、テレビでは全く行われなかったことに疑問を感じる。コロナ禍で制限される中で、一番現実的なことを考えるなら、テレビでの討論会。前回は各局でやっていたのに、今回は1局もやらないということに、なにがしかの強固な意思を感じる。『必ずオリンピックをやる』と」とメディアの対応も批判。「(世間を)都知事選に注目させたくなかった。小池さんを続けて都知事にするということで利害が一致した。それは企業側(の希望)だと思っている。テレビ局もスポンサーの影響が大きいですから」と持論を展開した。
野党側が候補者を一本化すべきだったのではと問われると、「一本化しても勝てる相手ではないです。5月の終わりに発注して調査したら、小池さん以外は全員ドングリの背比べだった」と回答。一本化した方が得票数が増えたのではとの問いには「増えて何か意味があるんですか?勝たなければ意味がないんです。(知事の)イスは1つなんですから」と言い切った。
また、今回の選挙戦で、“売名目的”で立候補した候補者が多いと指摘されていることについては「それぞれの候補が供託金を払って自分たちが与えられて権利を行使しているわけですから、そこに対しては何もないです」と話すにとどめた。