任期満了に伴う東京都知事選は５日投開票され、現職の小池百合子氏（６７）が当選を確実にした。れいわ新選組代表の山本太郎氏（４５）ら過去最多の２２人が立候補する中、投票が締め切られた午後８時にＮＨＫなどが小池氏の当確を報じる瞬殺だった。この日、東京では新型コロナウイルス新規感染者が４日連続１００人超となる１１１人にのぼった。今後、コロナ対策や東京五輪・パラリンピックなど山積する問題への対応で手腕が問われる。

　午後８時の投票終了と同時に当選確実が出る瞬殺勝利。１分たたないうちに都内事務所の会見場に現れ、配信動画で都民に向けたあいさつを開始した。

　都の会見時に着ている防災ジャンパーではなく白スーツに黄色のインナーで登場。連日の激務で「やつれてる」「痩せた」とネットで心配されるほどだったが、圧倒的勝利でその表情にほほえみが戻った。

　公務優先と三密防止のために街頭に出ず、インターネットの動画配信中心で選挙戦を展開。過去最多２２人が立候補したが、他を寄せ付けなかった。

　「東京大改革を進めてきた４年間に対する、ご支持の成果と考えます」と勝因分析。都政の新たな４年をかじ取りするトップとして「誰もが光る東京に。人に焦点を当てた都政を引き続き行ってまいりたい」と宣言した。

　一方、この日も都内で１１１人の新型コロナの新規感染者を確認。再び感染拡大傾向にあり、小池都政には賛否もある。小池氏は「普通こういう時は万歳をするものですが、コロナ禍の真っただ中。緊張感をもって厳しい状況であるコロナに対応していきたい」とした。五輪・パラに関しても「大きな希望がかなうよう、ウイルス対策を進めていきたい」と述べた。