涙の優勝のコウテイ、2度解散も元サヤ 不仲で「ケンカ300回」も実力認め合う
結成10年以内の芸人で争う「第41回ABCお笑いグランプリ」決勝戦が12日、大阪市内で行われ、コウテイが優勝した。オズワルド、フタリシズカとの最終決戦では、宝石強盗の設定で九条ジョー(26)、下田真生(27)が互いに変身していくネタを披露。エントリー480組の頂点に立つとともに、賞金100万円を獲得した。
優勝決定の瞬間、2人は感涙。下田は「ヨッシャー」と絶叫した。静かに泣いた九条は「MK。めっちゃ気持ちいい」といい、100万円のパネルを手にした下田は「これ!」と声を張り笑わせた。
4組で競ったBブロックを漫才で勝ち上がり、最後はコントと万能ぶりを見せた2人だが、「ケンカは300回はした」(九条)という不仲からNSC在学中の2012年に結成し、1度解散。13年に再結成してデビュー後、16年3月にまた解散した。それでも、互いの実力は認めており、同10月に元サヤに。2人で話し合って当面の目標として絞った今大会で、見事に栄冠をつかんだ。
50万円ずつの賞金の使い道について、下田は「オールギャンブル。競馬、パチンコにぶっ込みたい」と宣言。ネタを作る九条に「お前のネタでギャンブルできる」と感謝?した。九条は昨年、あごの病気で手術した際、何も言わず費用を貸してくれた先輩のアキナ・山名文和(40)とミキ・亜生(31)への返済に加え、「母親に。片親で迷惑をかけてきたので、少しでも振り込めたら」と目を潤ませながら明かした。
新型コロナウイルスの影響でネタを披露する機会が激減する中、実施が検討された末、決行された今大会。出場者が“笑い”への強い思いを爆発させる中、勝利の女神はコウテイにほほ笑んだ。