三浦春馬さんは「ストイックな好青年」 自分自身との戦いの末に
人気俳優の三浦春馬さんが18日、都内の自宅で首をつった状態で見つかり、搬送先の病院で亡くなった。30歳という表現者として脂が乗り切ったタイミングで突然、自ら天国へ旅立つことを選んだ三浦さん。映画や舞台、ドラマで、これから日の目を見る出演作が目白押しだった。衝撃的な死に芸能界はパニック状態となっている。
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三浦さんを知る誰もが口をそろえる。「ストイックな好青年」。ドラァグクイーンを演じた昨年の主演ミュージカル「キンキーブーツ」の公演に合わせ、担当マネジャーを取材すると「わかりやすくストイックなんです」と話していた。
「ここ何年かはプロジェクトがなくても、舞台用とミュージカル用のレッスンを定期的に受けています。時間が取れないときは、自宅でスマホを使ってボイトレしたり、移動中の車でも声を出しています。凝り性だから、一度コレと思ったら、とことんやる」
英語を勉強し、日本舞踊に取り組み、日常的にジムで体を鍛えていたという。
2015年に主演映画「進撃の巨人」が公開された際には本人にインタビューした。人気コミックが原作。原作原理主義のファンが反応し、炎上騒動もあった。目の前にはいない巨人を相手にした演技、ワイヤアクション、何百人ものエキストラに囲まれての芝居…。経験したことのない撮影が続き「当時の自分にとっての“(倒すべき)巨人”を何かに置き換えるなら、自分自身でした。静かな戦いをしていたのかな」と振り返った。
ストイックに続けていた自分自身との戦い。反動があったのかもしれないと今は思うことしかできない。(デイリースポーツ芸能担当・古宮正崇)