ALS女性患者「安楽死させて」SNS通じ嘱託殺人!?医師2人逮捕
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者の依頼を受け、薬剤を投与して殺害したとして、京都府警は23日、嘱託殺人の疑いで、宮城県名取市でクリニックを営む仙台市の医師大久保愉一容疑者(42)と、東京都港区の医師山本直樹容疑者(43)を逮捕した。
女性は京都市の無職林優里さん=当時(51)。SNSを通じて大久保容疑者に「安楽死させてほしい」という趣旨の依頼をした形跡があった。山本容疑者の口座には、林さんから100万円以上の現金が振り込まれていた。2人は主治医ではなく、金銭目的で請け負った可能性があるとみて経緯を調べている。
逮捕容疑は昨年11月30日午後5時半ごろ、林さんの自宅マンションで、嘱託を受け、殺意を持って薬物を投与し、搬送先の病院で、急性薬物中毒で死亡させた疑い。
林さんはヘルパーに「知り合いが来る」と伝え、2人を自宅に招き入れた。約5~10分後には2人が部屋を後にし、別室から戻ったヘルパーが意識不明となっているのを発見。体内から普段使っていない薬物が検出され府警が捜査を開始し、防犯カメラの映像などから2人が浮上した。
大久保容疑者の妻、大久保三代元衆院議員(43)は、名取市で「旦那はよくアルバイトで医療行為をやっていた」と説明した。
林さんは病状が進行し体はほとんど動かせない状態だった。ブログでは「こんな姿で生きたくないよ」とつづり、生死は自分で決めるとの意思を繰り返し示した。新たな治療法の治験が始まりそうだとのニュースに触れ、希望を見いだしたような記述もあった。