膳場貴子アナ 「コロナへの危機意識薄れていた、反省」…後遺症に苦しむ医師の姿に

 フリーアナウンサーの膳場貴子が25日、TBS系「報道特集」(土曜 後5・30)に出演し、新型コロナウイルスに対しての「危機意識が薄れていた。反省しました」と語った。番組では、ウイルスに感染して生還した米ニューヨークのコロンビア大学付属病院・加藤友朗医師を取材。後遺症に苦しむ姿をとらえた。

 加藤氏は3月25日に入院し、約2カ月に渡って治療。体重は12キロ減った。当初は発熱だけで症状は軽かったというが数日後に激変したという。

 加藤氏は「シャワーの湯気でせきがとまらなくなった。呼吸困難になるくらい。その日のうちに入院したもののさらに酸素飽和度が下がった。人工呼吸じゃないといけないとなって集中治療室に移された。そのときも自分の中では強い自覚症状がなかった」と振り返った。その後は人工肺(ECMO)につながれ、昏睡状態になったという。

 加藤氏は治療中のデータを見て「血圧をあげる薬を限界まで投与していた」と述べた。退院後は後遺症との戦いだった。加藤氏は「目が覚めた4週間後はベッドで寝返りもできなかった」と話し、くも膜下出血による頭痛、腎不全を発症したことを述べた。現在は克服したが、脊髄脳神経のまひが残り、医師として手術のメスを握る右腕が肩から上に上がらなくなったという。

 加藤氏は「また何かあるかもしれないという恐怖の中で全然眠れなかった。寝てる間に死ぬんじゃないかという恐怖」と感染後の心理を述べた。新型コロナウイルスについて「体中にウイルスの症状がでる。それがこのウイルスの一番怖いところ」とし、また「この病気は実は大したことないという、あれだけはやめてほしい」と訴えた。

 「大したことがないというのはウソです。若い人が重症になって後遺症に苦しむ人もいるし、実は中等症で後遺症に苦しむ人も結構な数いる。風邪と一緒だというのはまったくのウソです。分からないことが多い中でひとつはっきりしているのは、とにかくこのウイルスを甘く見てはいけない」と強く警鐘を鳴らした。

 膳場アナは加藤氏のVTR後、「コロナに関する危機意識がこのところ薄れてしまっていると反省しました」とコメントした。

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