将棋の藤井聡太棋聖（１８）が、木村一基王位（４７）に挑戦する第６１期王位戦七番勝負第３局前日の３日、兵庫県神戸市の有馬温泉にある「中の坊瑞苑」で前日検分が行われ、その後、両対局者の会見が行われた。

　７月１３、１４日の第２局では最終盤に大逆転負けを喫した木村王位は、「前回の対局から３週間ぐらい間があいて、その点では救いになったと思う。きちんと気持ちは立て直してきました」と穏やかな表情で話した。

　３局目にして、藤井「棋聖」の挑戦を受けるのは初めて。検分で対面した印象を「変わったところはまったくなかった。彼は彼ですね」と笑いながら明かしつつ、「大変な偉業ですが、いつか（タイトルを）取るな、と同業の棋士から見られていて、私もそう思っていた。１局目も２局目もそうでしたが、全力で向かっていくだけです」と、自然体で対局に臨む決意を示した。