漫画家桑田二郎さん死去 「8マン」「月光仮面」、85歳、老衰で
昭和の名作漫画「8(エイト)マン」、「月光仮面」、「まぼろし探偵」などで一時代を築いた漫画家の桑田二郎(くわた・じろう、旧筆名次郎)さんが7月2日に85歳で死去していたことが4日、分かった。出版社の秋田書店が公式サイトで公表した。
秋田書店によると、死因は老衰。葬儀・告別式はすでに執り行ったという。
桑田さんは1935年4月17日生まれ、大阪府出身。中学生だった48年にデビューした。57年、少年画報で連載した「まぼろし探偵」が大ヒットし、ドラマ化。少年クラブに58年から連載した「月光仮面」(川内康範原作)も爆発的にヒットし、人気漫画家となった。
63年から週刊少年マガジンで連載した、サイボーグ刑事の活躍をシャープなタッチで描く「8マン」は、アニメ化もあって空前のブームを巻き起こした。
代表作に「8マン」の原作者・平井和正氏と組んだ「超犬リープ」、「エリート」、「デスハンター」、特撮ドラマの漫画化「ウルトラセブン」、「怪奇大作戦」、SFの「怪少年ジュン」、「カワリ大いに笑う!」、プロレス漫画「リングのタカ王」、「ゴッド・アーム」などがある。
現在は秋田書店が発行する月刊誌「チャンピオンRED」で連載中の「8マンVSサイボーグ009」に、原作者として関わっていた。
秋田書店はこの日、公式サイトで「訃報」として、「7月2日、漫画家の桑田二郎先生がご逝去されました」と公表。「洗練された筆致で、『8マン』をはじめとする時代を代表する多くの名作を手掛け、世代を超えた多くのファンに愛され、また漫画界に多大な影響を残されました」と、桑田さんの偉大な業績をたたえた。
「また、チャンピオンREDにて連載中の漫画作品『8マンVSサイボーグ009』におきましては、原作者としてご協力いただいておりました」と近況を説明。
「故人のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます」と結んでいる。