玉川氏、約4分にわたって謝罪 PCR検査拡充でハンセン病問題を引き合い「不用意な放送」
テレビ朝日の玉川徹氏が6日、同局朝の情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」で、約4分にわたって7月23日の放送について謝罪した。同番組では、PCR検査が増えないことの背景に、過去のハンセン病裁判の人権侵害認定が影響しているのではないか?という見解を示していた。
玉川氏は自身が進めるコーナー「そもそも総研」の最後に「今日はもう少し時間を頂き、お伝えしたいことがあります」と切り出した。
そして7月23日に放送した「そもそも総研」コーナーについて「なぜPCR検査はいつまでも増えないのだろうというテーマで放送しました。それは新型コロナ対策分科会の方のメンバーの方のインタビューを中心としたものだったんですが、内容がどういうものだったかというと、PCR検査で疑陽性者が出てしまうと、その方の人権侵害に繋がりかねないという風に、厚労省の専門家が考え、その結果、検査の拡充が進んでいないんじゃないか、その背景に過去のハンセン病裁判の人権侵害の認定っていうものが影響してるんじゃないかという見解でした。そもそも総研はその見解に基づいて放送しました」と説明した。
これについて玉川氏は「ハンセン病裁判を長年戦ってきた方たちの存在や裁判自体がPCR検査を増やす障害になっているんじゃないかという誤解を視聴者の方に招きかねないものだったと思います」ともコメント。
「そもそも、今回私も勉強して分かったが、新型コロナウイルス対策とハンセン病患者の隔離政策は全くの別問題です」とし、ハンセン病の感染力の弱さを指摘し、「このハンセン病を巡る問題を、新型コロナウイルス問題の引き合いに出してしまった。そのため番組ご覧頂く皆さんに結果的に誤解を招きかねない放送になってしまったということです」「不用意な放送だったと言わざるを得ません」と語った。
玉川氏はこの放送に関して7月28日にハンセン病裁判関係者に会い「話を聞いてきた」といい、「元患者の方、関係者の方にどういう風に受け止められるかという視点を欠いていたと改めて認識した」ともコメント。最後に、「元患者の方や関係者の方を傷つけることになってしまったことに関しては、私は深くお詫びしたいと思います。申し訳ありませんでした」と謝罪した。