ＮＭＢ４８の吉田朱里が２４歳の誕生日を迎えた１６日、大阪市のＮＭＢ４８劇場で無観客で行われた、生配信による特別企画「アカリンの部屋」に出演し、グループからの卒業を発表した。時期や卒業コンサートの開催などは未定という。今後も芸能活動は続ける。

　粋な“置き土産”だった。この日、吉田は予定よりも１時間オーバーの約３時間をかけて、自身以外の全４６人の在籍メンバーからの悩み相談を受け、的確にアドバイスを返した。親身になってアイドルとしての成功法などを授けた後輩たちが、劇場の座席から見守る中、「私、吉田朱里はＮＭＢ４８を卒業します」と自身の旅立ちを明かした。

　１０月にＮＭＢ４８が１０周年を迎えると同時に、自身もアイドル１０年で大きな区切りということで卒業を決意していたとした。それでも、コロナ禍でグループの先が見えない状況となり、最終決断を迷ったことも打ち明けた。最後は自分がやりたいことを考えたり、先の仕事が決まる中で、踏み出さないと後悔が残ると考えたという。

　何となく受けたオーディションに合格したという吉田は「最初はアイドルというものが分からなくて、『自分には向いていない。３年くらいたったらやめよう』と思っていました。でも、いつの間にかＮＭＢ４８というグループに無我夢中になり、気づけば１０年経っていました」と涙ながらに“愛”を告白。

　「仲間の温かさ、努力の大切さ、自分次第で夢は必ずかなうこと、ＮＭＢ４８は私の人生においてたいせつなことをたくさん教えてくれた青春のすべてでした。ＮＭＢ４８が大好きです」と言い切った。そして、寂しさを明かしつつ、「次はあこがれのアイドルではなく、あこがれの女性だとたくさんの方に言ってもらえるよう、２４歳になったきょう、新しい１歩を踏み出そうと思います」と続けた。

　愛称・アカリンこと吉田は２０１０年に１期生として、卒業した山本彩（２７）らと同時に加入。抜群のルックスを生かして選抜メンバーとして活躍し、グループを支えてきた。

　最近はＹｏｕＴｕｂｅにメイク法などを「アカリンの女子力動画」としてアップし、若い女性からの絶大な支持を集めている。

　また、吉田はメンバーの村瀬紗英（２３）、渋谷凪咲（２３）、ＯＧの太田夢莉（２０）とともに女子力ユニット「Ｑｕｅｅｎｔｅｔ」としても活動している。

　ＡＫＢ４８グループの選抜総選挙では、初ランクインした１３年が５０位、以降は１４年７２位、１５年６４位、１６年７７位となり、１７年にジャンプアップの１６位、翌１８年も１４位で２年連続選抜入りを果たした。

　吉田が卒業すると、ＮＭＢの１期生は白間美瑠（２２）のみになる。