藤井棋聖、史上最年少2冠&八段へ 19日から王位戦第4局

 前日検分に臨む藤井棋聖
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 将棋の藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑戦する第61期王位戦七番勝負第4局前日の18日、対局場である福岡市の大濠公園能楽堂で前日検分が、市内のホテルで会見が開かれた。今局の主催者である西日本新聞社の企画ページ「こどもタイムズ」を担当する小学校6年生の“記者”も参加。棋界の最年少記録を軒並み更新する勢いの藤井棋聖も、6歳下からの直撃取材に驚きつつ「新鮮な気持ちになりました」と笑みを浮かべた。藤井棋聖は今局に勝利すると王位を獲得。史上最年少18歳1カ月での二冠&八段を達成する。

 史上最年少での二冠&八段昇段に王手を掛けた藤井棋聖が、さらに年下から“直撃”された。恒例となった王位戦の前日会見。3回目とあり、落ち着いた表情で淡々と話していた藤井棋聖の表情が、明らかに緩んだ。

 会見に参加したのはこどもタイムズの「こども記者」を務める福岡県内の小6、松浦千咲里さん(12)と西山麻耶さん(12)。質問は松浦さんが担当し、「藤井棋聖は走るのが速いとお聞きしましたが、長い対局のための体力作りに気をつけているところは?」と“プライベート”にも関わる質問が飛んだ。

 予想外の質問に、藤井棋聖は戸惑いつつも笑顔で「昔は短距離が得意でしたが、長距離はダメで…。体力作りには長距離を頑張らないと」と回答。短距離走の最速タイムを問われると「50メートルを6秒8でした」と明かし、「体力が落ちているような気がします。長い対局に向けて、体力作りも課題かなと思います」と誠実に答えた。

 かわいらしい“豆記者”からの取材に藤井棋聖は「予想外で、驚きもあったんですが…」と正直な感想。「自分にとっても、新鮮な気持ちになることができました」と、大一番を前にしているとは思えないようなほっこりした笑顔で話した。

 ここまで完勝あり、大逆転あり、終盤の二転三転あり…と、劇的な展開をいずれも制して3連勝。新たな最年少記録樹立にも注目が集まるが、「それは全く意識することはない。いつも通り気負わずに臨みたい」と、平常心を強調した。

 棋聖戦と並行していた6、7月は対局が過密だったが、8月はここまで4、5日の王位戦第3局のみと、スケジュールにも余裕がある。列島を襲う猛暑も「暑いのは苦手ですが、ほとんど室内なので…」と意に介さず。さらなる歴史の扉を開くべく、若き天才は自然体で突き進む。

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