戦劇者・坂口拓、命がけの殺陣を見よ 前代未聞!77分ノーカットで400人斬り!!

 刀を手に、鋭い眼光でカメラを見つめる坂口拓(撮影・出月俊成)
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 77分ノーカットで400人斬り-前代未聞のサムライ映画が誕生した。剣豪・宮本武蔵と吉岡一門の激闘を描いた映画「狂(くるい)武蔵」(21日公開)で武蔵を演じたのが、俳優でアクション監督としても多くの作品に参加している坂口拓(45)だ。開始5分で指が折れ、最後には奥歯が砕け散ったという命がけの撮影を振り返った。

 リハーサルなしの1回撮り、段取りなし。

 「5分で右手薬指から骨が出ていて。一番固いカシの木刀でやったんですが、それも劇中で6本折れてます。それだけの打ち込み。当たれば脳みそが出るし、目ん玉も出てしまう。でも、みんなには『本気で殺しにきてくれ』と言いました」

 撮影直後は刀を握るだけで吐き気を催すトラウマも味わった。本来は9年前に園子温監督初の時代劇として用意されていた作品だったが、出資の関係でクランクイン直前に頓挫。準備を進めてきた坂口が「70分一発撮り」なら、いつか映画になるんじゃないかと旗を振り、撮影後は倉庫に眠り続けていた。

 幻の作品を復活させるべく、18年にクラウドファンディングを実施。坂口が映画「キングダム」で刀を交えた俳優・山崎賢人(25)を口説いて新撮部分を追加し、ついに1つの映画に昇華された。

 肩書を聞くと「戦劇者」を名乗った。

 「俳優さんができないことをする。日本の文化、伝統を残すため、世界中の人に『日本にはまだサムライがいるのか』と思わせられるような表現をしていきたいですね」

 “ラストサムライ”は「ここ日本刀で切られた跡ですよ」と額の傷を指して、笑った。

  ◇  ◇

 坂口拓(さかぐち・たく)1975年3月15日生まれ、石川県出身。JAC(ジャパンアクションクラブ)を経て2001年、映画「VERSUS」主演。11年12月、映画「剣狂-KENKICHI-」がクランクイン直前に頓挫し、後の「狂武蔵」となる77分ノーカット映像を撮影。心身の消耗激しく13年に俳優引退。14年、「TAK」名義で俳優活動を再開。主な出演作は「あずみ」、「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」、「RE:BORN」など。YouTuberとしても活躍中。

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