シン・リジィ究極のアーカイヴ作品10・23発売 74曲未発表音源
1970年代を中心に活躍したアイルランド出身の伝説的ハードロックバンド「シン・リジィ」の結成50年を記念した究極のアーカイヴ作品「ロック・レジェンズ」が10月23日にリリースされることが20日、発表された。
シン・リジィはカリスマ的な人気を博したフィル・ライノット(ベース、ボーカル)を中心に、「ヤツらは町へ」、「ウイスキー・イン・ザ・ジャー」などのヒット曲や「脱獄」、「ブラック・ローズ」などの名盤を残した。ミッジ・ユーロ、ギャリー・ムーア、ジョン・サイクスといった有名アーティストが参加していたこともある。ライノットは86年に36歳の若さで急死している。
「ロック・レジェンズ」はシン・リジィの全キャリアを網羅したCD6枚、DVD1枚のスーパー・デラックス・エディションでリリースされ、バンドが残した全てのヒット曲のオルタネート・ヴァージョン、レア・トラック、ライヴ・トラックなど全99曲や、貴重映像が収録される。
長い間1度も使用されなかったテープが封印を解かれ、シン・リジィのギタリスト、スコット・ゴーハムと、彼らの音楽に精通するニック・シャープがCDのトラックリストを選定。99曲中83曲は初CD化トラック、74曲は今回初めて公になる未発表音源となっており、デモ、ラジオ・セッション音源、ライヴ音源、シングル用エディット・ヴァージョンなどを含むそれらのトラックは、いずれもアンディ・ピアースによってリマスターされている。
DVDにはBBCで放送された1時間のドキュメンタリー番組「バッド・レピュテイション」や、1976年にロッド・スチュワートのテレビ・スペシャル「ナイト・オン・ザ・タウン」で披露した伝説的なパフォーマンスが収録されている。
他にもA4サイズのブックレット、ライノットの希少な詩集「COLLECTED WORKS OF PHILIP LYNOTT」、シン・リジィが行った9回のコンサート・ツアーのツアー・プログラムのレプリカをまとめたハードカバー、ジム・フィッツパトリックが作成した4点の版画をプリントしたシートが同梱される。
関係者のコメントを掲載した冊子も併せて収納されており、グループに在籍した全メンバーがライノットやシン・リジィとの関係を語った回想録や、著名なファンのコメントも掲載。スラッシュ、レミー、ジョー・エリオット、ゲディ・リー、ジェイムズ・ヘットフィールド、イアン・ギラン、ヘンリー・ロリンズ、ビリー・コーガン、ボビー・ギレスピー、クレイグ・フィン、ジョン・マッケンロー、パット・キャッシュが語っている。
スラッシュは「シン・リジィは同時代のミュージシャンたちの中でもずばぬけて独創的なバンドだった。それに、あれ以来、彼らみたいなバンドは二度と現われちゃいないよ」とコメントしている。