藤井二冠「実力以上の結果出せた」 トップ棋士との対局が成長に【一問一答】
将棋の藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑戦した第61期王位戦第4局の2日目が20日、福岡市の「大濠公園能楽堂」で指され、藤井棋聖が80手で勝利。4連勝で七番勝負を制して王位を奪取し、史上最年少となる18歳1カ月での二冠保持&八段昇段を達成した。封じ手が強烈な一手で徐々にリードを拡大し、最後は粘る余地を与えずに圧勝。従来の八段昇段の最年少記録は引退した加藤一二三九段(80)が1958年に樹立した18歳3カ月で、実に62年ぶりの新記録となった。
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(会見前に水をゴクリ)
-勝負について。
「自分にとって2日続けての対局が王位戦が初めて。その中でしっかり指せたのはある。一方で木村先生に、こちらが気付いていない好手を指される面もあり、課題を感じた」
-今年の活躍の要因は。
「新型コロナウイルスの影響で2カ月弱、対局がないこともあったが、その中で普段以上に将棋に取り組めたのもあるし、対局が再開してから渡辺先生、木村先生らトップ棋士と対局できたのが成長の糧になった」
-王位戦無敗奪取は初の快挙。
「今季の王位戦は苦しい勝負も多くあったので、全勝という結果は自分の実力以上の結果を出せたと思う」
-高校生活の夏も終わるが、宿題は?
「6月に対局が再開され、対局ペースが多くてなかなか学校に通えてないんです。棋聖戦と王位戦が終わって一息ついたところでもあるので、あらためて考えていければ」
-対局以外で楽しめたことは。
「王位戦は全国各地を転戦するので、移動であったり、地元の物をいただくのは楽しみにしていた。第1局が愛知県豊橋市で、三河の海鮮丼をいただいたらとてもおいしくて」
-子供たちに、強くなるにはどうしたらいいか、負けた時にどうしたらいいか助言を。
「1局指すごとに楽しいことがある。新しい可能性を追求して楽しんでほしい。負けた時は悔しいと思う気持ちを次の対局につなげてほしいと思います」