藤井二冠、渡辺名人を返り討ち 王位奪取から中1日「いい調子続いている」

 史上最年少となる18歳1カ月での二冠&八段昇段を達成した藤井聡太王位・棋聖(18)が22日、二冠としての初陣を優勝で飾った。都内で行われた非公式戦の団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」決勝に出場し、棋聖戦でタイトルを奪った渡辺明名人(36)=棋王、王将=を返り討ちにするなど2勝を挙げて、チームの優勝に貢献。王位獲得から中1日での対局という日程、さらに2日制の王位戦と対極にある早指しルールでも、その強さをみせつけた。

 変わらぬ強さが際立った。初タイトルを手にした棋聖戦を思い起こさせる光景。この日の自身2局目で渡辺名人を投了に追い込んだ藤井二冠は「いい調子が続いているのかなと思います」と、いつもの穏やかな口調で振り返った。

 「AbemaTVトーナメント」は、3人1組の団体戦。持ち時間は各5分で、1手指すごとに5秒加算される超早指しの「フィッシャールール」で行われる。藤井二冠は永瀬拓矢二冠(27)、増田康宏六段(22)との「チーム永瀬」で出場。9局5勝制の決勝で、渡辺名人率いる「チーム渡辺」と激突した。

 まずは第1局に登場して、石井健太郎六段(28)に逆転勝ち。チームを勢いづけると、3連勝で迎えた第4局で渡辺名人と相まみえた。棋聖戦で再三見られた相矢倉となり「お互いの玉の距離感が難しい将棋だった。うまく攻められてちょっと自信がないかなと思っていました」という展開になったが、終盤に鋭い攻めを見せると、そのまま97手で押しきった。

 波に乗るチームは一気に5連勝。この大会で藤井二冠は個人戦だった一昨年、昨年に優勝しており、見事に3連覇を達成した。2日制の王位戦から中1日で迎えた早指し戦。「準決勝の後に練習してきたいと言っていたんですけど結局、ぶっつけ本番になってしまった」という影響も全く感じさせず、王位戦4連勝の勢いを見せつけた。

 優勝賞金の使い道を問われると「パソコンを組むので、パーツを集めたい」とはにかんだ藤井二冠。「お二人に助けられて優勝できた。チームの方の将棋を見て応援するのもいい経験になった」と幸先のいい“二冠初戦”となった。

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