「としまえん」94年の歴史に幕
1926(大正15)年に開業した東京都練馬区の遊園地「としまえん」が31日、閉園の日を迎え、シンボルだった回転木馬の最終運転など「ファイナルセレモニー」で94年の歴史に幕を下ろした。跡地は防災機能を備えた公園や、映画「ハリー・ポッター」のテーマパークとなる予定。
都心からのアクセスが良く、世界初の流れるプールや、多彩な遊具で家族連れに人気だった。最終日も2世代、3世代にわたって利用した人々が訪れ、東京都世田谷区の辻さやかさん(46)は「息子と何度も来た思い出があり、閉園は残念」と話した。正門には「94年間愛してくれてありがとう」と書かれたプレートが掲げられた。
夜のセレモニーでは運営会社の依田龍也代表取締役が「としまえんがここにあったと記憶にとどめていただけたら幸いです」とあいさつ。1907年にドイツで製造され、71年から園で稼働する回転木馬「カルーセルエルドラド」が最後の運転をした後、閉園した。