宝塚大劇場再開 クラスター発生で約1カ月休演 休演者2人はコロナに関係なし
宝塚歌劇団花組公演「はいからさんが通る」が3日、兵庫・宝塚大劇場で再開した。同公演は8月2日に体調不良者が出たため中止となり、PCR検査で新型コロナウイルス感染者が判明。さらに出演者・関係者など計13人の感染が判明し、県はクラスター(感染者集団)発生と認定されていた。千秋楽は5日で、3日間だけの再開上演となる。
再開にあたり、出演者と観客との距離をさらに取るため演出も変更された。客席とオーケストラボックスの間にある「銀橋」と呼ばれる通路のようなエプロンステージを使用した演出は取りやめられた。
通常、初日と千秋楽だけの特別カーテンコールも行われ、トップスターの柚香光(ゆずか・れい)もあいさつ。声を震わせ万感の思いを吐露したという。
また下級生2人が体調不良のため休演。歌劇団では「新型コロナウイルスの影響によるものではありません」と発表した。
「はいから-」は柚香光の新トップお披露目公演で、当初は3月13日に開幕予定だったが、コロナ禍でスケジュールが組み直され、7月17日にようやく初日の幕を開けた。だが予定されて51日間64公演は、わずか19日間20公演に。初舞台から7年目までの劇団員で上演される新人公演も中止された。
歌劇団ではこれまでも生のオーケストラを取りやめ、稽古場や舞台上の人数の制限をしてきた。だがクラスターが発生したことにより、さらなる感染予防への取り組みとして、関係者に約2週間ごとの定期的なPCR検査を実施。また花組以降の新人公演も当面中止となる。