【総裁選解説】中田元横浜市長「『直ちに解散』が100%だと言い切りましょう」
自民党は14日、党大会に代わる両院議員総会を都内で開き、菅義偉官房長官(71)が岸田文雄政調会長(63)、石破茂元幹事長(63)に圧勝して第26代総裁に選出された。菅氏は16日召集の臨時国会で安倍晋三首相(65)の後継となる第99代首相に指名され、16日中に新内閣を発足させる。
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衆議院議員を4期、横浜市長を2期務めた中田宏氏(55)は14日、デイリースポーツに対し、菅氏の今後について「臨時国会で所信表明をして『直ちに解散』が100%だと言い切りましょう」と踏み込んだ。
重なって見えるのは、任期途中だった福田康夫首相からバトンを受けた08年の麻生太郎政権だ。
「リーマンショックの最中に誕生し、すぐに解散したかったが、対応するためにしなかった。その間に支持率は下がり、経済も悪化。自民党は下野することになった。今回はコロナが横たわっています」
麻生氏は13日に、早期の衆院解散・総選挙に言及した。
「『俺の轍(てつ)を踏むなよ』と国民、党内に向けたメッセージ。当時、菅さんは解散に反対していたが『気にしないでいい』ということでもある」
総裁任期は来年9月末までだが「決して“つなぎ”ではないはずです」と長期政権の可能性を示唆する。
「11月のアメリカ大統領選挙まで見据えて、ベストなタイミングだと判断しての交代劇。シナリオ通りに自民党内がまとまって安倍路線の継承が完成した。1年で終わらせるつもりは全くない」
菅氏の素顔を知る中田氏は「仕事を切り盛りする実務派である一方、改革派の一面もある」と分析する。
「ふるさと納税を、役人の反対を押し切って進めた。何度も話したことがありますが、規制の緩和や地方分権にも理解がある。日本の政治家で一番、役所の人事を掌握できている総理の誕生です。誰が大臣になろうが、実務を総理がサポートして、その上で花を持たせる“花咲内閣”を目指すのではないでしょうか」と予想した。