上方落語界長老、福団治の「芸歴60周年記念4DAYS」を喜楽館で開催

上方落語界最長老の桂福団治(左。右は桂福丸)=神戸市の神戸新開地・喜楽館
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 芸歴60周年を迎えた上方落語界の長老、桂福団治(79)が1日、神戸市の神戸新開地・喜楽館で会見し、13日から16日まで同所で「桂福団治・芸歴60周年記念4DAYS」を開催すると発表した。当初は3月の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。

 1960年に3代目桂春団治のもとに入門し、26日で80歳を迎える福団治。落語で古希、傘寿などの言葉をよく使用するといい「80歳はほど遠い上の世界と思っていましたが、自分が傘寿を迎えます。けさも寝る前も(自分が80歳と)思います。いろんな面で心情の変化がございます」と意味深に話し、「ここで廃業するかとか、今のままでずっとやるとか考えますけど、最終的に自然の成り行きに任すで落ち着いている」と心境を明かした。

 コロナ禍では、約40年前に声帯ポリープで声が出なくなり、3カ月間入院した際に生み出した『手話落語』の訓練をした。指で寿限無(じゅげむ)を素早くこなせるようになるなど、“効果”はてきめんだったという。福団治は「災いを吉として手話落語を考案した」と振り返り、コロナ禍をチャンスにすることを提言した。

 入門時は現代とはまるで違う世界だった。師匠の春団治は「定規で測ったような人」だったといい、「落語は生もの。テレビに出たいならよそに行って」と言われたという。理不尽なこともまかり通った時代だったというが、福団治は「3年間、内弟子修行をやったのは、今思うと古典芸能をやるのに役立ってる。師匠に感謝しています」と思いを口にした。

 4日間には桂小文枝、桂米団治、月亭八方、上方落語協会会長の笑福亭仁智らが出演する。

 また、喜楽館は11月に「女性限定Go to寄席キャンペーン」を実施すると発表。昼席に女性は1800円で入場可能(30人限定)。

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