親友コシノジュンコ氏悲痛 高田賢三さんの死に「あり得ない。今も信じられない」

 「KENZO(ケンゾー)」ブランドで1970年代から世界のファッション界を先導した服飾デザイナーのレジェンド、高田賢三(たかだ・けんぞう)さんが4日、新型コロナウイルス感染のため、パリ郊外の病院で死去した。広報担当者が発表した。81歳。兵庫県出身。9月上旬に感染が判明、入院治療を受けていたが、回復はかなわなかった。日本人デザイナーとして世界の舞台で活躍した先駆けの死に、多くの人々が悲しみに暮れた。

  ◇  ◇

 60年来の仲で、高田さんを「家族、幼なじみのようなもの。無二の親友」というファッションデザイナーのコシノジュンコ氏(81)は「あり得ない。今も信じられない」と衝撃を隠せなかった。

 文化服装学院同期にはピンクハウス創業の金子功氏、ニコル創業の松田光弘氏らもおり「花の9期生」と呼ばれた。姫路出身の高田さんと岸和田出身のコシノさんは「特別仲が良かった」という。

 最後に会ったのは今年2月、コシノさんがパリを訪ねた時。その後、パリで新型コロナ感染が急激に拡大し、コシノさんが電話で「気を付けてね。外を出歩いちゃ駄目よ」と言うと、高田さんは「大丈夫、出ないよ。気を付けるよ」と言っていたという。

 コシノさんは「もうパリに行っても賢ちゃんに会えない。さみしいです」と、無二の親友の死を悲しんだ。

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