吉村知事 大阪市建設局から「待った!」…都構想PR旗は道路占用許可基準に違反
大阪維新の会が若者であふれる大阪市の繁華街・アメリカ村(通称アメ村)の街路灯に大阪都構想をPRする旗を掲げたところ、大阪市建設局から撤去を指導されていることが6日、分かった。
大阪市を廃止し、4特別区を設置する都構想の賛否を問う11月1日の住民投票まで1カ月弱。若者の興味を喚起して投票を呼びかけようと、大阪維新の会がアメ村の商店会に広告として依頼した。
10月1日から“政党初!アメ村を維新がジャック”と銘打って、9種類計45本の旗を掲出。「変えるぜ、大阪」「都構想にYESを。」などと書かれた旗がアメ村になびいているが、同市が設置にNOを突きつけた形になった。
大阪市建設局によると、街路灯に特定政党を広告する旗を掲げることは、同市の道路占用許可基準に違反するという。担当者は、商店街の振興や防犯などの目的に限って許可しているといい「一切認められるものではありませんし、そもそも許可を受けずに掲出しています。商店会の会長さんに早急に撤去するよう、口頭で指導しました」と説明した。
6日現在、旗はまだアメ村に掲出されたたまだった。同市によると商店会は旗を撤去する意向で、許可が必要と認識していなかったなどと釈明しているという。
大阪維新の会代表代行を務める大阪府の吉村洋文知事(45)は、府庁での囲み会見で「大阪市建設局に問い合わせてやりとりしている。見解を受けて協議中。ルールに反しているとは思っていなかったが、ルールに基づいてきちんと対応していく。反していなければ続ける」と困惑気味に話した。
政党広告としての意図は否定し、あくまで住民投票の啓発だと説明。「若い世代に考えてもらいたい、投票に行ってもらいたいということで、フラッグをやっていこうということになり、広告としてお願いした。おかしな内容ではないし、アメリカ村の管理者の了解は取っていた」と話した。