“ビジュアル系界の米津玄師”「真天地開闢集団-」ジグザグ進む
9月26日放送の日本テレビ系「有吉反省会」に出演したビジュアル系ロックバンド「-真天地開闢(かいびゃく)集団-ジグザグ」がネットをざわつかせている。怪しげなネーミングに加えライブを「禊」、ファンを「参拝者」と呼ぶミステリアスな世界観を売りにするが、番組ではキャラ設定がブレブレすぎると話題に。有吉も「こういうキャラクター芸人いそう」とうなる芸人顔負けの個性を放つメンバーの素顔に迫った。
作詞作曲から映像制作までをバンドでこなしてしまう“V系界の米津玄師”は、ガチガチに作り込みすぎた世界観に迷走中だった。
ジグザグは「愚かな者に救いの手を差し伸べる」コンセプトで2016年に結成されたバンド。メンバーの変遷を繰り返しながら、ボーカルの命(みこと=自称0歳)、ベースの龍矢(24)、ドラムの影丸(25)の3人で活動している。
禊(ライブ)に集いし参拝者(ファン)の汚れを音楽で落とすことが名目。普段のステージで披露する“闇カッコイイ”パフォーマンスと「有吉反省会」で見せた“ヘタレかわいい”一面のギャップにネット民は「このブレブレ感が逆に良い」と心打たれた。
ミステリアスな世界観は命が発案。自称0歳の設定はノリで生まれたもので、禊のラストでたまたまやった、ぶっ倒れる演出が参拝者に大ウケ。ぶっ倒れるごとに昇天&降臨を繰り返し、現在は8代目命という設定でステージに立つ。
有吉やバカリズムに「全員が無理している」といじられ、放送終了後にはツイッターのトレンド入り。「来てますね!」と、人気の波を感じる命は「一発で覚えてもらう要素を詰め込んだらこんな感じになった。元々は世界観バンドを目指していたわけじゃなかった」と苦笑する。
感情を失って話せないキャラという影丸は神戸出身で「おしゃべり好き」の関西人。「冬もタンクトップにネックウォーマーです!将来はテレビタレントになりたい」と本来の姿を“全解放”した。
龍矢は中性的な外見が特徴的。街で頻繁に男性にナンパされるといい「銭湯では3度見される。『男湯に女が入ってきた』とどよめく。すいてるのにシャワーは両サイドが絶対埋まるんです」。
音楽性は業界関係者に高く評価されている。命は作詞作曲、MVやアニメーション映像も手がけるなど米津ばりのマルチな才能を発揮。インディーズながらYouTubeに投稿したMVの総再生回数は1000万回以上を記録している。
命は「数字を気にすると量産型の音楽になってキャパだけ大きくなって苦しくなる。カッコイイものを作って聴いてもらう。サークルみたいな感じでいい」とゆるく宣言。目標や設定にとらわれずV系街道をジグザグ進んでいく。