BTS所属事務所韓国で株式上場 いきなりストップ高!時価総額1兆円
韓国の男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」の所属事務所「ビッグヒットエンターテインメント」(ソウル市)が15日、韓国取引所に株式を上場。時価総額が一時、11兆8800億ウォン(約1兆900億円)に達した。2005年設立で、BTSの世界的な人気で急成長を遂げた。
初値は1株27万ウォンだったが、上場と同時に買いが殺到し高騰。一時ストップ高となり、公募価格の2・6倍となる35万1000ウォン(約3万2230円)に。終値は25万8000ウォン(約2万4000円)だった。
同社の昨年の営業利益は987億4200万ウォン(約90億8967円)で、これまで業界で優位にあった韓国の大手芸能事務所3社の合計を上回っている。
事務所の房時赫代表は上場の記念式典で「小さな会社から始め、世界の音楽市場の秩序を再編したと評されるようになった。世界最高のエンターテインメント企業を目指していく」と意気込みを語った。
10、11日に開催されたBTSのオンライン公演は、世界の約190カ国・地域で90万人以上が視聴し、チケットだけで500億ウォンを売り上げたと推定されている。
一方、リスクもある。同社の売り上げの9割をBTSが担う。そのため、新しいアイドルグループを輩出するなど経営の多角化が急務だと指摘されている。また、徴兵制のある韓国ではBTSメンバーの入隊期限が近づいている。BTSの活動に支障が生じれば韓国経済への打撃になるとの見方まである。国会では兵役の猶予措置を拡大する法改正案も議論されている。