下田逸郎、六角精児も来る! 大江紀子が10・23、24に神戸で還暦記念ライブ

還暦記念ライブを行う大江紀子
六角精児(左)と共演する大江紀子
10周年を迎えた「ノリコ青春を唄う」のフライヤー。下田逸郎、六角精児がスペシャルゲストで出演する。
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 神戸を拠点に活動しているシンガー、大江紀子が23、24日に神戸の名門ライブハウス「チキンジョージ」で恒例のライブ「ノリコ青春を歌う vol.10」を行う。初日は伝説のシンガー・ソングライター、下田逸郎と、ドラマ「相棒」シリーズで知られる俳優でシンガー・ソングライターの六角精児がスペシャルゲストとして出演。六角は2日目も出演する。10周年と28日に迎える還暦を記念した今回のステージについて、大江に聞いた。

  ◇  ◇

 はじめに大江の経歴を紹介したい。

 大江は内装業をなりわいとする一方で、学生時代から歌も続けてきた。四半世紀前に神戸を拠点に活動しているミュージシャンで現夫の大江昭一(大江汽笛)と出会い、介護施設や保育園などでのボランティアライブも開始。また、同窓会で全国的に知られるチキンジョージのオーナー、児島進と再会したことからチキンジョージで歌うことになった。

 現在は神戸在住の下田とも児島とチキンジョージを介して出会い、2012年に下田と児島プロデュースのミュージカル「神戸港町物語」に昭一、娘の朱音と一家3人で出演。親交を深めていく。

 プロデュースしたライブ「下田逸郎歌謡ショー」で力量を認められ、2016年に下田プロデュースで下田の楽曲を歌うアルバム「ブランコに乗ろう」をリリース。翌17年には下田と六角のアルバム「緑の匂い」で下田、六角と共同プロデュース(アレンジは昭一)を務め、下田のライブにも出演するなど、昭一ともども下田の活動を支える存在になっている。

  ◇  ◇

 「ノリコ青春を歌う」シリーズは、フォークソングや歌謡曲が好きだった大江が、「いくつになっても青春」との思いで、「10代の時に大好きだった曲、ギターを弾くきっかけになった曲、その頃好きだったミュージシャンの曲、皆の思い出に残るような大ヒット曲、あとは自分の好み」を歌うシリーズ。

 「同年代の人には懐かしい、一緒に口ずさめる曲を選んでいます。イントロを聴いただけで分かるように、なるべくアレンジせず」と、観客と共に楽しめることを第一に考えて選曲している。

 自身の青春時代、つまり1970~80年代を、大江は「当時は簡単に聴けない。レコードを買うにもお金がかかるし、学生時代はラジオを一生懸命カセットに録音して、何度も何度も聴いていた」と振り返る。ライブで歌われる当時の楽曲は、思い入れや愛情の深さによって、「その頃の情景や時代背景がよみがえってくる良さがある」という。

 「はじめは同年代ばかり」だった観客も、回を重ねるごとに「若い人も年配の人も、違う世代の人が増えてきました」といい、10年間で幅広い世代に親しまれるライブに成長してきた。

 アニバーサリーイヤーの今年は、新型コロナウイルスの影響がライブハウスを直撃した年となった。

 チキンジョージも公演の中止が続いたが、大江は「人生を180度転換させてくれたのは児島進であり、チキンジョージであり、今でもすごく感謝しています。チキンジョージに恩返しするのは今しかない。たとえお客さんが1人でも、無観客配信になってもいいからやろうと思っていて」と、開催を決意。もちろん安全面には留意し、いつもは「3密この上ない」満席の1日公演だが、人数を制限して2日公演とした。

 下田、六角がそれぞれ単独に歌うパートも、大江と歌うパートもあり、スペシャルゲスト2人の魅力も堪能できる構成になっている。下田とは代表曲「セクシィ」を「一緒に歌いたい」という。また、23日には園山光博(サックス、クラリネット、フルート)、24日には柴田奈穂(バイオリン)、SINMO(ハーモニカ)もゲスト出演する。

 神戸に根ざしたシンガーによる、昭和の名曲群-今年はまた違う響きを持って聴こえるのではないだろうか。

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