ＮＭＢ４８・吉田朱里（２４）の卒業コンサート～さよならピンクさよならアイドル～が２４日、大阪城ホールで開催された。「女子力動画」を配信するユーチューバーとして大人気の吉田だけに、新型コロナウイルス感染対策の中、来場した５０００人は、通常より明らかに女性の割合が多かった。コールなどは禁止され、「アカリン」大合唱の代わりに、ファンは力強い拍手やピンクのペンライトで思いを伝えた。

　吉田の目からは何度も涙があふれた。２０１０年にお披露目された１期生の吉田は、１曲目からデビュー曲「絶滅黒髪少女」を同期で現役の白間美瑠（２３）、来場した山本彩（２７）、渡辺美優紀（２７）らＯＧと披露。ソロ曲「一番好きな花」、初のセンターを務めた最新シングル「恋なんかＮｏ　ｔｈａｎｋ　ｙｏｕ！」（１１月１８日発売）など全２９曲の大半でパフォーマンスした。

　キャプテンの小嶋花梨（２１）と歌唱した「友達」では小嶋の涙を優しくぬぐったが、本編ラストの「三日月の背中」では涙ぐみ、渋谷凪咲（２４）から頭をなでられる場面もあった。

　アンコールではウエディングドレス風衣装で登場。苦楽をともにしてきた同期メンバーと「卒業旅行」を歌い上げると、涙をこらえきれなかった。８月１６日の２４歳の誕生日に卒業を発表した後は「ずーっとここに居られたらと思うことがあった」と居心地のいいＮＭＢへの愛を吐露。それでも、「１０年間で培ったすべてのものを抱えて、次の夢をかなえに行こうと思います」と決意表明。

　最後はかつての紅白歌合戦での小林幸子ばりにリフトアップされ、「こんなにも私にとって大切なＮＭＢ４８に出会えて幸せでした。１０年間、本当にありがとうございました」と感謝の思いを伝えた。

　吉田は抜群のルックスで結成当初からＮＭＢ内で人気メンバーとなったが、１６年に開設したＹｏｕｔｕｂｅでさらに飛躍した。若い女性から絶大な支持を受け、１７年の選抜総選挙では前年の７７位から１６位にジャンプアップ。翌１８年も１４位で２年連続選抜入りし、ＡＫＢグループ内でも屈指の存在となった。

　また、アイドル人生１０年間をつづった書籍を発売予定で、現在執筆中であることを発表した。