【山田美保子のミホコは見ていた!】自分で運転するか否か、悩むタレントと事務所
ドラマに映画にCMに、そして出演作品の番宣のためのバラエティ出演にと見ない日はなかった若手俳優のトップ、伊藤健太郎が起こした交通事故については、翌29日以来、大きく報道されている。
「自分で運転していることに、まず驚いた」と言っていたのは29日の「バイキングMORE」での坂上忍だ。薬丸裕英は坂上に同調したが、ココリコの遠藤章造は「ウチ(吉本興業)は、みんな自分で運転している」と言い、「(明石家)さんまさんが、そうだから」と大御所に倣っているとのこと。さらに所属タレントの多さから「運転手さんなんて、付かない」という事務所の事情も明かした。
売れっ子にはクルマ好きが多く、概して高級車に乗り、それがステータスであるということも否めないのだが、実は「何かあったらスポンサーや共演者に迷惑をかけてしまうので」という理由で、一切ハンドルを握らないことを決めたタレントも少なくはないのである。
私が知る限り、それは帯番組のMCに多いように思う。「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)の羽鳥慎一や、「バイキング」のMCとなって6年目となる坂上は、運転席ではなく“後部座席の人”となって久しい。
また、テレビ出演が多かった頃の西川史子も上記の理由で「もうずっと自分では運転していない」と公言していた。
ただ、こうした決断ができるのは、若い頃、さんざん運転を愉しんできた50歳以上のタレントたちであり、「運転手さん」を付けられる恵まれた立場にいる人たちでもある。20代や30代で、やっと好きなクルマが買えて、乗りたい盛りのタレントに対し、運転を禁止している事務所というのも聞かないものだ。
10代から毎日運転していた私は、運転がいい気分転換になることや、クルマの中で一人になれる時間がどれだけ大切であるかも熟知している。が、テレビ出演が増えた約10年程前からハンドルは握っていないのである。
どれだけ気を付けていても、事故を起こす可能性はゼロではないし、「起こした後の対応が大事」であることは間違いない。が、伊藤健太郎のケースを目の当たりにしてしまうと、「運転禁止」というルール設定を検討する事務所も出てくるのではないだろうか。
いずれにせよ、伊藤と事務所には、相手方への細やかで誠心誠意の対応をしてほしい。