乗用車を運転中、バイクに衝突し、２人に重軽傷を負わせて立ち去ったとして１０月２９日に自動車運転処罰法違反と道交法違反（ひき逃げ）の疑いで警視庁に逮捕され、３０日に釈放された俳優・伊藤健太郎（２３）が、主演映画「十二単衣を着た悪魔」の関係者へ自筆の謝罪文を渡していたことが３１日、分かった。作品は編集などの作業は行わず、予定通り１１月６日に公開されることが発表された。

　釈放後、黒のスーツ姿で深々と頭を下げ「自分が起こしてしまった事故のせいで、たくさんの方々にご迷惑をおかけしてしまったことを深く反省しています」と謝罪した伊藤が、速やかに謝罪行動を起こしていた。

　作品を制作・配給するキノフィルムズはこの日、社長名で文書を発表。「釈放後に本作関係者への自筆の謝罪書面を弊方が受け取り、また、報道を受けてなお、公開を望む方々からの多くの声を頂戴した」と明らかにして、決定への経緯を説明した。

　同作は女優・黒木瞳（６０）の長編２作目の監督作品。同社は「『個人の罪と作品は違う』という弊社の見解のもと、本編の再編集は行わずに、そのままの内容で上映」する方針も示した。

　黒木監督、伊藤、三吉彩花（２４）の３人での登壇が予定されていた、７日の都内での舞台あいさつは伊藤抜きで実施される。追加の出席は調整中という。